沖縄県中小企団体中央会さま vol.17

“中小企業を支える団体”として。
沖縄県中小企業団体中央会が取り組む、人材支援と研修づくり

 沖縄県内の中小企業を支える「沖縄県中小企業団体中央会」。
県内247組合等・約9000事業者を支援する同会では、中小企業組合の形成・設立・運営や補助金活用などの支援を行うだけでなく、人材育成にも力を入れています。
 近年は、人手不足や定着率低下といった中小企業共通の課題を背景に、人材育成支援を強化。令和6年度からは新人社員研修を大幅にリニューアルし、ワダチラボの研修を導入いただきました。

『どの業種にも必要な学び』を重視

 沖縄県内の中小企業を支える「沖縄県中小企業団体中央会」。名前を聞いたことはあっても、具体的にどんな役割を担っているかを知らない人も多いかもしれません。同会は、中小企業の組織化を推進し、同業種又は異業種の事業者で組織する中小企業組合とその組合員企業を支援する、いわば「中小企業支援のよろず屋さん」。
 各都道府県に1つずつあり、組合の立ち上げから、組合運営にまつわる相談、補助金活用のアドバイスや研修の開催まで、幅広い支援を行っています。

 「主催する研修は年間10回以上にわたりますが、加盟事業者は職種も業種もバラバラなので、『どの業種にも共通するテーマ』を重視しています。」そう話すのは、組織支援部・部長の上地啓子さん。

 価格転嫁や人材育成、IT活用など、多くの中小企業が抱える悩みにマッチした研修を実施しているのだそうです。オールマイティな研修を重視する一方、各組合が必要とする専門的な研修は個別に企画するのだとか。それぞれの業界や組合に特化した研修を含めると、年間20回を超えることもあるといいます。組合ごとに抱える課題は異なるからこそ、【全体に必要な学び】と【別で必要な学び】を分けて考えています。

新人社員研修を拡充!

 そんな中央会が近年、特に力を入れているのが新人社員研修です。以前は補助事業として、半日〜1日程度の新人研修を実施していましたが、近年、新人教育に悩む声や、「受講料を払ってでも参加したい」という声が増加。その声を受け、令和6年度からは自主事業へ切り替え、2日間の研修へと大幅に拡充しました。
 「特に、中小企業では新入社員が1~2名程度というケースも多く、限られた人員の中で十分な新人研修を実施することが難しいという課題がありました。また、給料の考え方や社会人としての心構え、コンプライアンスなど社内で伝えづらい内容について、第三者から伝えてほしいという要望もあったんです。」

 そこで、研修テーマに合う講師を探す中で候補に挙がったのが、ワダチラボでした。
 「モチベーションアップやコミュニケーション術などをテーマにした研修実績があったことが大きかったです。私たちが求めていた方向性とも合致していました。」
 初年度の研修は好評で、その後は管理者研修やフォローアップ研修など、テーマに応じて継続的に依頼をいただくようになりました。

【内面的な変化】が、行動に表れはじめた

 大幅にボリュームアップした新人社員研修。受講者からは「業務スキルだけでなく、信頼関係づくりが大事だと気づいた」「他社の新人と交流できてよかった」などの声が多く寄せられており、企業側からも「新人が前向きになって戻ってきた」といった反応があったそうです。特に上地さんの印象に残ったのは、フォローアップ研修で見えた【変化】だったとか。
 「以前は挨拶が苦手だった子が、半年後には自分からしっかり挨拶してくれるようになっていたんです。研修当初は少し不安そうに見えた子が、ピシッとしてきたのを見て感動しました。学んだことがちゃんと身についているんだなと思いました。」
 研修を担当した久高が意識したのは、冒頭で「学校と会社の違い」を丁寧に伝えること。「働くことを単なる作業にしてほしくない」という想いから、「自分も社会を支える側になる」という意識づけを、最初にしっかりと行っています。

褒められ体験が自信に

  新人社員研修をきっかけに、必要に応じてワダチラボの研修を導入するようになった中央会。中でも上地さんが印象に残っているというのが、《持ち味カード》を使ったワークです。
 「参加者同士で相手の良いところが書かれたカードを渡し合うワークですが、『自分はこんなふうに見られているんだ』と気づき合う機会になりました。特に印象に残ったのは、褒められた時の嬉しそうな顔。おそらく皆さん、事務所に帰った後も【褒められた自分】を大切に仕事をしたんだと思うんです。だからフォローアップ研修で会った時も、どこか自信のある表情をしてたのかなと感じますね。」

【欲しい支援】を見極めた研修を模索

 今後について尋ねると、「独りよがりではない支援を続けたい」と上地さん。
 「新人社員研修を拡充したことで、研修は定着支援にもつながる重要な機会なのだと改めて実感しました。今後も、『相手が今ほしい情報』を見極めて届けたいと思っています。組合ごとに課題も違うので、それぞれに合った支援をしていきたいですね」と語りました。

 原油高や人手不足、賃上げ、価格転嫁。中小企業を取り巻く課題は年々複雑化しています。そんな中、中央会が目指しているのは、単発ではなく《伴走型》の支援。必要なテーマを見極め、適切な専門家につなぎながら、その時々に合った形で支援を行う。その積み重ねが、沖縄全体の地域経済を支えることにつながっていくのかもしれません。

今回、取材を受けてくれたのは「沖縄県中小企業団体中央会」の上地です!

上地 啓子さん

沖縄県中小企業団体中央会
組織支援部 部長