人事ふんとう記#07_沖縄タイムス総務部人事班

【 写真左から 海勢頭 利江さん・伊志嶺 美李さん・本村 紫乃さん・仲村 直さん】

人事ふんとう記インタビュー

大事なのは「とにかくメンバーが連携する」「なるべく直接伝えに行く」こと

 「弊社は、那覇にある本社を中心に、県内外の支社・支局に、正社員と嘱託社員を含め約250人の社員が働いています。人数の多さに加え、記者は、突然、取材が入ったり、夜勤職の社員もいるため、なるべく現場に合わせたやり方を模索しています」。そう教えてくれたのは、人事班で部長代理を務める海勢頭 利江(うみせど りえ)さん。沖縄タイムス社の人事業務は、総務部の中にある人事班が担っており、専任3名に加え、嘱託職員1名がサポートに入る体制です。

業務内容は、採用、退職、研修、給与、勤怠管理、制度設計、福利厚生、相談対応など多岐にわたり、副部長の仲村直(なかむらすなお)さん※写真右は「レギュラー業務に加えて、イレギュラー対応で1日が終わってしまうことも多いんです」と話します。多忙を極める中、人事班が大切にする解決策は「とにかくメンバーが連携する」「なるべく直接伝えに行く」こと。週に一度は人事班でミーティングを行い、情報共有や意見出しを行うほか、日々の声かけや、メンバー同士のタスク共有も徹底しています。

 また、書類の不備や間違いの指摘がある際は、なるべく直接社員に伝えに行くようにしているとか。育休復帰のタイミングで人事班に異動した本村紫乃(もとむら しの)さん※写真右から2番目は、「社員数が多いので、異動してきた当初は顔を知らない人も多かったんです。知らない人からメールで指摘されたり、宿題を出されるのって嫌かなと思って。しょっちゅう走り回ってるから、『よく動く派遣さんだなと思ってた』と言われたこともあります(笑)」と笑顔。社員の目線に立って考える姿勢は研修の設計にも表れており、研修を数回に分ける、オンラインを活用する、講師と相談して当日研修内容を変更するなど、時間調整が難しい人も参加しやすい研修を心がけています。

人事の役割は「会社と社員の橋渡し」

 同社の総合職の社員は、それぞれ別の部署も経験していることが強み。異動願いにより人事班に来た海勢頭さんは、19年間イベント部署にいたそうで、「会社との方向性の不一致や社員同士のコミュニケーションエラーで辞めてしまう同僚を見て、そういった課題の解消がしたいと思い、異動願を出しました」とのこと。異動後は、月に一度の定例相談窓口(不安や相談ごとを聞く場)の開設や各種研修の実施など、退職のタネをひとりで抱え込まない仕組みを作りました。また役員からのリクエストもあり、社員同士の交流を目的に、グループ全体で行うボウリング大会や暑気払いなど、イベントの計画も担っています。

今後も引き続き「働きやすい職場づくり」を目指したいとのこと。以前産休を取得した際、相談窓口の存在や育休明けの際に働き方が相談できたことにとても助けられたという本村さんは、「介護や育児、妊活などを抱える人が両立できたり、悩みをカバーするような福利厚生や仕組みを整えていきたい。さらに内部で整えたことを外に向けて発信していきたいと思っています」と話します。続いて「厳しい経営環境の中、新たなビジネスモデルを模索している新聞業界で、どうやって次の世代にバトンタッチしていけるか。100年目の沖縄タイムス発刊の時に働いている人を今、どう育てるかが私たちに課されている課題だと思っています」と仲村さん。

最後に海勢頭さんが「局長からはよく、人事は会社と社員の橋渡しだと言われています。社員に寄り添いながら、“会社のため”と“社員のため”のバランスを取りながら、つなげていくのが役割だなと感じています」と締めくくりました。

海勢頭さん 1日のタイムスケジュール

6:00  起床、朝ごはん、新聞を読む、支度
8:00  子どもを送り出し、出勤
9:30  始業、メールのチェック、スケジュール・タスクの確認
10:00 班ミーティング
12:00 お昼休憩
13:00 午後の業務開始 提案資料の作成 会議の対応 イレギュラーな案件の対応
17:30 翌日の業務確認、退社
18:30 筋トレまたは飲み会
20:00 夕飯
21:00 マンガ時間
22:-0 就寝

人事ふんとうTOP3

 日々の忙しさに加え、イレギュラーな業務で1日が潰れることもあるとか。その状況を少人数で乗り切るため、声掛けを徹底。グループチャットでマメに案件を共有し、週に一度共有ミーティングを開くことで、案件を一人で抱えない空気を作る。

 入社後、3か月は様々な部署に行き、仕事を体験してもらう研修制度を導入。顔を覚えてもらいつつ、記者職だけでなく多様な働き方があると知ってもらい、視野を広げることが狙い。双方が適材適所を見極める期間にもなる。

 会社初の評価制度導入に向け、構築に取り掛かり3年。一度骨組みを作ったものの、現場に即していないことが判明し、潔く骨組みをスクラップ。現場ヒアリングからリスタートを切り、現場に即した評価制度をゼロから作り直す。

おすすめの本 『労働基準広報』

人事担当者のバイブル。法改正の情報や対応すべき事項がまとめられており、社員の相談に対するQ&Aや、労働訴訟の判例も掲載。様々なリスクに対する専門家の視点を知ることができ、とても心強いです。

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