パーチェ山里保育園・パーチェ山里認可保育園さま vol.08

「ここで働きたい」と指名され、さらに離職率ゼロを実現。
人材が定着する保育園になるためにできること

人材不足が叫ばれている今、特に人手不足が顕著な保育業界で、いかに「求職者に選ばれる園になるか」はどの園も気になるところではないでしょうか。
今回お話を伺ったのは、沖縄市にある人気保育園のパーチェ山里認可保育園と併設するパーチェ山里保育園。
昭和の体質を変え、「ここで働きたい」と言われる保育園になるために奮闘している両園に、ワダチラボが行った取り組みとその成果についてお聞きしました。

インスタグラムで雇用に成功!定着を目指し、ワダチラボ依頼へ

パーチェ山里認可保育園と、併設するパーチェ山里保育園は今年で7年目の保育園です。
なぜ2つあるかというと、パーチェ山里認可保育園(小規模認可保育園)は3歳になるまでの年齢制限付きの園だから。3歳になった園児を親御さんの負担なくスライドで入園させるため、企業主導型の「パーチェ山里保育園」が造られました。2つの園はともに「五感を刺激する保育」という理念のもと、のびのびと遊べる園庭に加え、室内にボルタリングやブランコを設置し、雨の日でも十分に体を動かせるよう工夫しています。また園外保育も大切にしており、園の公式インスタグラムでは子ども達だけでなく、ありのまま笑う保育士たちの投稿がずらり。その魅力ゆえ園への応募は常にいっぱいで、偶然知り合った人から「ずっと申し込んでるのに全然入れない!」と嬉しい意見をもらうこともあるとか。

そんな両園、最近ではインスタグラムを見て「働きたい」という連絡も増えてきているそうで、入社後の定着を見越して、令和に即した体質に変えていくべきではないかという考えがグル―プ全体に広がりました。というのも両園を運営する社会福祉法人 光和会は、30年前に整形外科からはじまって老人ホーム、保育園と展開した法人。
長く続いてきたからこその信頼がある反面、法人全体に根付いた昭和的な体質が課題でもありました。

「時代の流れに沿って改革をしていかないと、会社の魅力がなくなってしまうのではないか」そんな漠然とした不安を抱えながらも、何から手をつけていいか分からない。そんな最中でワダチラボと出会い、社内改革のお手伝い役としてご依頼いただくことになりました。

1on1面談と人事評価制度の相乗効果で個人の成長と目標達成をサポート

ワダチラボによる取り組みは多岐にわたりますが、人事評価制度の導入や1on1面談のレクチャー、チームビルディング研修など、定着支援の名のもとに「今いる人」を大切にする取り組みを実施しました。
中でも1on1面談は導入から3か月ほどで既に効果を実感されているようで、「こちらが遠慮してしまっていたベテランの保育士さんと踏み込んだ話ができたり、場を作ってくれてありがとうございますと感謝されたりと、嬉しい声をもらっています」とパーチェ山里認可保育園・園長の中村麻里子さん。

通常、1on1面談は導入後半年くらいから徐々に効果が出はじめるものですが、この速さで効果が出ているのは両園長の努力の賜物です。面談で意識していることを聞くと「日ごろの感謝を言葉で伝えるように意識している」とのことで、日々の保育シーンで「素敵だな」と思った瞬間にメモすることもあるのだとか。心のこもった感謝を伝えながら面談することで、心を開いてくれていると感じる機会が増えたそうです。

また、1on1面談スキルの向上は、新たに構築・導入した人事評価制度との相性も抜群。各自が設定した目標に突き進みながら、2か月に一度のペースで精度の高い1on1面談を挟むことで、忙しい日々に流されず、目標達成のための意欲を保つことができています。

実のところ、人事評価制度が上手くいっていない企業の特徴として「目標設定だけして、後はほったらかし」にしているケースが多くあります。評価の時期には上司も部下も目標を忘れている、なんてことも珍しくありません。その結果、士気を上げるための評価制度導入が、逆効果となってしまうことも。

パーチェ両保育園は、見事ワダチラボとの取り組みをフルに活かしてくださり、従業員エンゲージメント(会社への愛着度)の調査においても前年度より20点以上もアップしました。

両園のチームビルディングが向上し、離職率ゼロを実現。
採用においても7名が入職

園長のおふたりに一番人気の研修を聞くと、声を揃えて、2年連続で取り組んでいる「チームビルディング研修」を上げていただきました。
「これをやると皆が元気になるんですよ。例えばかつて両園の職員は、併設してるにも関わらず顔が分かる程度の関係性でした。ですがチームビルディングではあえて両園の職員を混ぜてチームを作り、ひとつのことに取り組むので、距離がグッと縮まるんです。研修がきっかけで交流会の計画も進んでるんですよ」と、パーチェ山里保育園の園長・宜野座あつ子さん。

日々の保育でも「一緒に何かしよう」という流れができてきているそうで、両園合同で園児を連れて、みんなでお散歩に行く姿も見られるようになったとか。宜野座さんは、一時はどんどん人が辞めてしまうことに頭を悩ませていたと話します。「この法人はいつになったら愛されるんだろう」と苦しむ時期もありましたが、数々の努力が実を結び、今年度はなんと離職者ゼロ入職者は7名です。過去には入職して1日で辞めてしまう人もいたそうですが、今年度は今のところ入職者全員が定着に向かっているとか。

今後は、次なる目標として掲げる「好循環」と更なる定着維持に向けて、働いている人にとって嬉しくなるような企画や表彰システム、頑張りをみんなで喜び合う機会を作っていきたいと話してくれました。

今回、取材を受けてくれたのは「パーチェ山里保育園・パーチェ山里認可保育園」の皆さまです!

中村 麻里子さん

パーチェ山里認可保育園
園長

宜野座 あつ子さん

パーチェ山里保育園
園長